皆さんは、日本郵政の現在の株価について、様々な考えを抱いていると思います。
11月5日の終値845.3となっています。
目次
現在の日本郵政株価
現在の株価を動きを検討すると、一時的に株式需給の緩みを警戒しての売り物が多い様な気がします。
この記事では、政府売り出しを通過した日本郵政株の今後の投資判断を考えてみます。
まず、結論ですが、投資判断は長期投資を基本に強気で望みたいところです。
以下、その理由を見ていきます。
日本郵政株式の魅力は低PBRと配当利回り
では、指標面での分析見ていきましょう。
・予想配当と配当利回り 年間50円 配当利回り5.92%
・純資産倍率(PBR)0.25倍
・株価収益率(PER) 9.36倍
となっています。
用語の解説は、記事金融の言葉を覚えようを一読されることをお勧めします。
予想配当と配当利回り
なんと言っても、日本郵政株式の魅力は配当利回りが高く、会社の安定性から安定的に配当を継続できる可能性が大きいことがあげられます。
配当予想は年間50円であり本日の終値基準で配当利回りは5.92%となっています。
高配当利回り銘柄ベスト30<割安株特集>では、いつも上位に位置しています。
今後、仮に売り出し価格820円60銭に接近する局面では、さらに配当利回りが上昇することから投資妙味があると考えられます。
需給状況を考えてみた場合、政府売り出しを通過して、多くのホルダーが820円60銭で保有していることを考えると下押しししたとしても820円前後に収まると予想できます。
売り出し株の受渡日前後は、1億株から最高で3億株越えまで出来高を記録しており、820円前後が大きな岩盤として作用するとみています。
純資産倍率(PBR)と株価収益率(PER)
十分な内部留保を抱えており、純資産倍率(PBR)は、0.25倍となっており、割安との見方が大勢です。
株価収益率(PER)は、9.36倍となっており、同じく割安とみられます。
日本郵政株が、長らく割安に放置されているとの見方も出来るでしょう。
日本郵政株の今後の見通しと投資判断
日本郵政株式の今後の見通しは強気で臨みたいところです。
先ほど述べたように、各種の指標面を見た場合、割安との投資判断が出来ます。
日本郵政のビジネスモデルとしては、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の金融2社の利益に依存するところが大きいです。
特に、ゆうちょ銀行の収益に関しては、資産比率を日本国債中心から海外の債券などへ分散投資をすすめており、円安傾向の為替が有利に働くことが想定されます。
また、金融緩和縮小を控え、アメリカ国債の利回りも上昇傾向となっており、保有する外国資産の保有状況によっては決算の上方修正も視野に考えていきたいところです。
日本郵便に関しては、コロナ禍の収束が見通せた現在では、郵便取扱量の回復が予想されるところです。
郵便での広告を控えてきたと思われる飲食や旅行、小売り業界からの需要回復が望まれるところです。
巨額の損失を計上したトールホールディングスも回復途上と考えられます。
資源価格の上昇傾向等により、トールホールディングスの収益も改善が予想されています。
以上の観点から、日本郵政の投資判断は強気で考えて良さそうです。
今後、円に向けてさらに下落するような局面では、長期保有を前提として買いで望みたいところです。
今後の展望としては、年末までに1000円の節目までの高値は十分に可能と考えられます。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、投資判断を以下のようにしています。
日本郵政6178)――「ニュートラル」→「ニュートラル」、900円→1100円
日本郵政のビジネスモデルと今後の展望について
日本郵政のビジネスモデルと今後の展望を考えていきます。
日本郵政は、郵便局レベルのラストワンマイル部分の最適化を進めています。
BtoCのみなならずBtoB、全国レベルおよび越境eコマースを含めた郵便・物流ネットワーク全体の最適化が必須課題となっており今後の展望が期待されます。
また、ドローンの活用やデジタル化の進展、DXの活用、楽天との提携による相乗効果の発揮など期待されます。
世の中のデジタル化が進む中、今後の日本郵政のビジネスモデル拡大に期待が持てます。
最後に
第3次政府売り出しのビックイベントを通過して、需給悪化を吸収して反転できるかが大きな鍵となります。
長期的な視点で見ると、割安が顕著であり資産株として保有することにも妙味があります。
この800円台の株価水準をどう見るか、十分に検討されたいところではあります。